春はあけぼの きみはすべて

きみのものだから愛おしい

箱としてのHiHi Jet

※「君たちが~KING’S TREASURE~」Mr.KING・HiHi Jet・東京B少年公演にお邪魔してきた感想です。主観of主観and主観って感じなので真に受けないでください。いちおたくの思い込みです。

 

 

 

 

とにかくまず言いたいのが、この夏

HiHi Jetが箱としてめちゃくちゃ進化してる……!

 

もうとにかくこれに尽きます。私はずっとこんなHiHi Jetが見たかった!ずっと待ってた!!ってすっごい嬉しくなった。

 

そもそも私は、髙橋優斗担ではあるものの所属ユニをまったく推せないのがずっと引っかかっていて。別にメンバーの中に嫌いな子がいるとかではない、みんな良い子だしそれぞれ光るものを持っているすごい子たちで、寧ろ自担は足を引っ張っているのでは……とかいらん心配するのがいつものことで。パフォーマンスは年齢の割にめちゃくちゃ完成しているし、雑誌の座談会とかを読むのも楽しい。

けれど、箱にどうしても魅力を感じられなかった。何かが欠けている気がしてならなかった。

それが顕著になったのがジャニーズJr.祭で。Jr.祭といえば東京B少年が一気に売れた分岐点で、私はBYAKUYAの歓声にめちゃくちゃ嫉妬して、余計に自ユニの閉塞感みたいなのが苦しくなって。私だって東京B少年という箱を推したらどんなに楽しいだろうか、って何度も病み病みしつつも逆に負けたくないって気持ちになってなんとなく自担の写真を買い足してみたり。クリエ初日のBに金指くんinの第一報を聞いたときは「なんでハイに入れてくれないの!?」ってめっちゃ喚いたし、「ていうかゆうぴBに入れたりしないの!?」とかまあまあ散々なこと喚き散らして、MステにBが単独で出ると聞いて本当に目の前が真っ暗になったりして。Bのバックで良いから出して~!とかへらへらしてみるもののいざ本当に「HiHi Jet(曲)」のバックでHiHi Jetがローラー滑ってるのを見ると辛すぎて再生出来なくなって。テレビ誌にBだけが載ることにいちいち病んだり、メンカラとかソロパートの数とかカメラ割とか衣装の布の枚数とか細かいことがめちゃくちゃ気になって気になって、でも「仕方ないよだってBはそうされるだけの実力があるから」って無理やり納得してみて。

 

でも本当は、ちょっとだけクリエ以降のハイには期待もしてた。

Bが爆発的に売れるまでのハイってほんと個人主義で、技術志向で、ドライで、可愛げがなくて。仕事に対しては真面目だし何でもこなせるしパフォーマンスの質も高くてそれはすごく素晴らしいことなのだけれど、技術に特化し過ぎていておたくが大好きなわちゃわちゃとかシンメ芸とかエモさとかそういうの皆無で。今年の3月とかの雑誌で、瑞稀が「オレらはちびっ子ジュニアの中では技術売りなんで」とBとの対比を持ち出していて、うわやっぱりその方向で行くの……??って不安になったのはまあまず自担がどんくさいので見捨てられるのではという恐怖と、あとアイドルにとって最も重要なものは技術ではないと私が思っているというのがあったからなんだけど。

でも、祭→運動会→クリエの流れで、明らかにメンバーの意識がガラッと変わったのが分かった。特に瑞稀なんだけど、今までどちらかというと技術ばかり重視していた瑞稀が明らかにメンバーの重要性に気付き始めて。瑞稀担ではないのでそこまで詳しく追えているわけではないのだけれど、6月頃の雑誌では「自分を磨いてグループに還元したい」「先輩にかなうわけない、じゃだめ、勝ってやる!って思わないと」「メンバーとの一致団結感や絆を意識するようになった」と答えていて。それ以降の雑誌でも頻繁に「Bが出てきて意識が変わった」「メンバーと今後のこといっぱい話し合った」という話がたくさん出てきて。らじらーでのMステ裏話でも、ゆうぴーが「出番は少ないけれどチャンスをもらえたからしっかり生かそうってメンバーで話し合った」と言っていたのが本当に頼もしくて。

もしかしたらHiHi Jetってここからまだ化けるのかも……!って期待が持てた。

 

そして今回のサマステ。

期待以上にずっとずっとずーっと箱としてのまとまりが出ていてびっくりした。この三ヶ月ほどいなかった猪狩さんが復帰したという面も大きいけれど、それ以上にメンバーひとりひとりが箱をめちゃくちゃ意識して、箱である利点を生かすようになっていたのが良かった。

何より嬉しかったのが、「ララリラ」を自分たちで選曲してくれたことだった。本家ではない別のグループがこの曲に触れることに関しては賛否両論あると思うのだけれど、少なくとも今のHiHi Jetがこの曲の歌詞を自分たちで歌って、自分たちに重ねたいと思ってくれたことが嬉しかった。

HiHi Jetが今の形にたどり着くまでには何度も何度もメンバー編成があって、時には8人に増えてみたり、また4人に減ってみたり、いろいろ繰り返してどうにか今の形に落ち着いて。それからようやく1年が経とうとしている。多分彼らはもう誰がいなくなっても何が増えても動じず笑顔でやり過ごしてしまうのだと思う。形が変わることに慣れてしまって、だからこそ深入りしなくなって、そうして絶対に裏切らない技術だけに偏向するグループを目指したんじゃないかって思う節もあって(もちろんこんなの憶測だけどね)、今更この箱に愛着を持って接することが難しいのではないかって私は思えてならなくて。そんな彼らなのに、この曲を通して「4人いれば十分だぜ」と高らかに宣言してくれること、どれだけ頼もしいと思ったか。また壊れるかもしれないけれど、それでも壊したくないって思ったから「4」を強調したこの曲を選んでくれたんじゃないかって思った。

技術しか磨くつもりがなかったクリエ前の彼らは絶対に選ばなかった曲だと思う。だってこの曲は何か難しい技を取り入れたり、とびきりかっこよく決めたりする曲ではないから。今回の公演ではただ楽しそうにみんなでぐるぐるとローラーで回るだけ。けれどそこには強烈なエモさがあって、私はめちゃくちゃ引き込まれた。エモさや絆を武器に出来ると気付いてくれたのが嬉しかった。

4人いれば十分と言いながら結果8人でぐるぐる回ってるの「???」と思わんこともないけどほんとにみんなすごく良い笑顔で、可愛くて、わちゃわちゃしてて楽しそうで。これはもうHiHi Jet完全に新章突入してんじゃん……!!って思った。

みんなで一列に繋がって、楽しそうにくるくる回るそれだけのことを、おたくって案外求めてるんだ。もちろんかっこいいことも驚くようなすごいことも求めているけれど、アイドルって別にそれだけじゃなくて。そういうことに、全員が一歩立ち止まって、周りを見渡して、気付いてくれたんだって思ったら私はすごく嬉しかった。

別にだからといって技術がおろそかになっているわけではないよ。私は優斗担なのでゆうぴーばかり見てしまっているのであれだけど、少なくともゆうぴーはローラーもダンスも見違えるくらいに上手くなっててびっくりした。表情の作り方も違うし、歌も良かった。真摯に目の前の課題にぶち当たっていく生真面目さを全員が持ち合わせたまま、新しい可能性を模索していくHiHi Jetさんが本当に超かっこ良かったです。

 もうこんなの私の個人的好みの話だからどうでもいいんだけどぶっちゃけ自担の出番が削られるくらいならローラーなんか脱いでほしかったし祭のときのBのフォーメーションが最高すぎて4という数字に不満しかなかったんだけど、4という数字に殊更に愛着を込めて、ローラーで未来に連れていってくれそうな今回のララリラは本当に私の救いになった。ずっと自ユニを箱で推せなかった私が、初めてこのグループについていきたい!って思えた。

 

 私はB.I.Shadowのおたくはやっていないので、ララリラという曲に特別な思い入れはないです。でもHiHi Jetのおたくはやっているので、ララリラという素敵な曲を選んでくれた君たちは最高だ!!!!!って声を大にして言いたい。HiHi Jetのララリラが聴けて私はとても嬉しかったし、ララリラを歌おうって決めてくれたHiHi Jetの今後がとってもとっても楽しみ!!!!!